2025年04月の思いつき


新年度に向けて

2025年度がスタートしました。満開宣言をした東京の桜は、季節外れの氷雨で蕾みに戻り、週末の再開花に備えています。

金融市場も桜と同様、強い偏西風に煽られて、一斉に身を縮めてしまった期末となりました。毎度のことながら日本の決算期末が3月末であることが恨めしい気持ちになります。

前回のセミナーでもお話したように、これからの金融市場は良くも悪くも短期的な価格変動の影響を受けやすくなります。3月31日ピンポイントで評価される決算リスクを避けることはできないものの、だからこそ、運用目的やポートフォリオの構成意図、そして潜在リスクなどをステークホルダーと如何に事前に共有していくか、という日々のプロセスの重要度が増すことになります。

アセットオーナープリンシプルで大きなテーマとなった情報公開ですが、過去の運用結果の開示といった後ろ向きの目的ではなく、アセットオーナーとステークホルダーとの信頼関係の醸成や対話の一環として前向きに捉えていくことができればよいと思っています。

週末の再開花に備える桜のように、我々も少し身を縮めエネルギーを蓄えつつ次の開花に向けての準備をしていきたいと思っています。

寺本名保美

(2025.04.01)


build by phk-imgdiary Ver.1.22