時間がないので、詳細は省きますが
信託、いいかげんにしないと
投資顧問、少しは怒らないと
生保、どこいった?
基金、しっかり~
総合型基金業界限定の愚痴です。
寺本名保美
(2014.02.28)
ウクライナドミノの可能性
「ウクライナとロシアとの国境線上の緊張から地政学的リスクが高まりドルが買われた」という今朝の市況解説が、少し気になりました。
旧ソ連邦においての「ウクライナドミノ」が起きる懸念をプーチン政権が持っているとするならば、ややキナ臭い展開も想定しなければいけないのかもしれません。
ただでさえ、絶好調な米国やドイツ市場に対し、資源国であるロシア市場は冴えない展開が続いています。
オリンピックという求心力を失い、不安定化が増しているロシアにとって、ウクライナドミノがロシア国内に波及する危険も考えざるを得ない状況もあります。
この地政学的リスクが、金融市場においてBRICsからの退避を加速するきっかけにならなければよいのですが。
寺本名保美
(2014.02.27)
自由の代償
ビットコイン?
WEB上の仮想通貨らしい。
中国を中心に投機の対象になっていたらしい。
ドル円のように交換価値が日々動くらしい。
数か月前に暴落しらしい。
今月になって何かトラブルがあったらしい。
今日になって主要取次業者が業務を停止したらしい。
どうやら数百億円単位のトラブルになっているらしい。
この半年、なんとなくニュース上での動向が気にはなっていたのですが、なにもかも「らしい…」程度でしが追いかけることができないうちに、爆発。
通貨が通貨であるためには、その通貨の交換価値を裏打ちする(簡単に言えば保証する)ナニモノカがなければなりません。
一般的な通貨は「政府」「中央銀行」が保証しているわけで、だからこそ「通貨価値」を保証できるだけの「財政基盤」が問題になるわけです。
で、仮想通貨。いずれの政府にも保証されていない通貨。
保証されていないので監督もされていない。
ので、自由に国境を超えることができますが、どの国の政府も後始末はしません。
ただそれだけ。
寺本名保美
(2014.02.26)
最後の矢?
就任以来、パンドラの箱を空け続けている安倍政権ですが、いよいよ奥の院に格納されている「移民政策」の蓋に手をつけ始めたようです。
海外投資家からは、既に10年以上に渡って指摘されてきたものの、最も実現が難しいと考えられてきた課題です。
毎年20万人の受け入れで人口一億を維持する、という試算も出されていますが、やや机上の話のようにも思います。
この課題が日本の成長戦略にとって最強の部品であることは否定しませんが、一方では安倍政権の自爆を誘因する危険な存在でもあります。
プラスチックの剣を樽に刺していくゲームがありますが、ここまではどうにか当たりを避けてきた安倍総理。拙速な議論で海賊が跳ねなければ良いのですが…
寺本名保美
(2014.02.25)
この横綱は本物か?
思った程のバトルにはならなかったG20。
経済成長目標を掲げることで、財政問題を封じ込める戦略は、どこかデシャブ…
財政出動も含め先陣を切った日本を見習えと強要されたドイツ。
財テクバブルのソフトランディングを約束させられた中国。
で、アメリカは???
この国の唯我独尊を各国が許したのは、それだけ米国経済への期待が高いことの表れなのかもしれません。
露払いの日本に、太刀持ちのドイツを付けて、前頭以下を蹴散らした米国。大関陥落間近の中国を横目に横綱返り咲きはなるのでしょうか。
寺本名保美
(2014.02.24)
新興国主導のマーケット?
今週末にG20があります。
麻生財務相によれば議題は新興国の金融経済について、だそうです。
今週の株式市場の下落は、中国の製造業指数の悪化が半分と、後の半分は米国FOMC議事録の「つれない態度」でしょう。
G20を前にして、韓国などからは米国の金融政策に対する配慮を求める声が大きくなり、一方の先進国サイドからは英国財務相の「新興国、自国の問題について先進国中銀に責任転嫁するべきでない」という言葉に代表されるような牽制が出始めています。
日本に関して言えば円安誘導とみられかねない異次元緩和を正当化するという意味において、やや新興国よりの主張になるかもしれません。
どちらにしても、引き締めタイミングを狙う米国や英国については、自分の政策の手足を他国に縛られたくないのは間違いなく、公的な場で新興国への配慮を表明するのは難しいと思われます。
これまでとは違う意味で、「新興国主導」のマーケットは当面続きそうです。
寺本名保美
(2014.02.21)
プレイヤーを守るという意識
今朝方のフィギュアでの日本勢総崩れを観ながら、「プレイヤーのメンタリティを支えられないのは、組織の問題だ…」とファンドマネージャーの顔を思い出してしまったのは、ひどい職業病です。
組織として「ファンドマネージャーを守る」という意識は、運用会社にとってとても大切なことです。日本の会社には、そのことの重要性をよく理解していない経営者が多いように感じます。
「メンタルの問題」というと、どうしても「今の若者は」という論調になりがちですが、そうやって個人の問題に帰結させている限りにおいて、組織力の未熟さは改善されないでしょう。
さて日本の3人娘。ここまで失敗すれば怖いものはない!今日のフリーは一か八か思いっきりいきましょう。
もちろん、ファンドマネージャーさんに一か八かは禁物ですが。
寺本名保美
(2014.02.20)
卒業式はいつ?
昨日の日銀による、成長関連融資枠の拡大、という、わかったようなわからないような、追加政策。
それを追加金融緩和と囃して急騰する、単純におまけがつく、株式市場は、いったん忘れるとして…
ここからの鍵は、企業の設備投資に全てが掛かっていますよ、という日銀からのメッセージを、大企業がどう受け止めるかが、この先の日本の行く末を決める大きな鍵となりそうです。
意外と伸びているとされる、銀行融資の実態も、今は未だM&Aと一部不動産に偏っているという人もいます。
銀行の融資枠が、民需に繋がる経路が、まだ見えてこないのは、国のせい、というよりは、企業経営者の決断の問題です。
市場も経営も政策も、日銀からの卒業は、桜の季節ごろまでには、できるでしょうか…
寺本名保美
(2014.02.19)
米国一人勝ち?
米国のQE3のの縮小が新興国からの資金流出を招いているのは何故でしょう。
金利差の問題や、ドルの供給量の問題といった教科書的な説明ではなくて、単純に投資家の期待値の変化で理解したほうがよいのではないかと思っています。
長い量的緩和を止める検討ができる程、景気が回復してきたと見なされた米国と、資源を中心とした単一経済から抜けきれなかった新興国との間にある期待値が、逆転しただけなのかもしれません。
言い方を変えるなら、米国が強いから、米国市場に資金が流入しているのであって、テーパリングは単なるきっかけに過ぎないということです。
今更、こんな話を書いているのは、このところの日本株の不調もまた、同じ構造にあるのではないかと思っているからで、一端伸びきった日本株から、資金が米国に還流しているように思えてならないのです。
昨日久しぶりに日本の経済統計の「悪さ」を材料にした円安が起きました。
このまま日本株が崩れていく心配は全くしていませんが、量的緩和とキャリートレードだけにこだわっていると、何か大切な変化を見失うことになりそうなきがしています。
寺本名保美
(2014.02.18)
公共インフラの使命
雪で衝突した、東急電鉄。その前にオーバーラン10回、おまけに子供の国の屋根が落ちた。
然もありなん、と思ってしまうのは、物心ついて以来半世紀近くこの電鉄沿線に住み続け、この数年の拡大路線に辟易しているからかもしれません。
沿線の人口を運びきれない程の、宅地開発や、周辺路線との直通化。
毎朝、よくホームから人が落ちないものだと、感心している場合ではありません。
事故のあった日の夜9時頃、ホームに人が溜まっていてきけんです、とアナウンスはあるものの、駅員の数が多い訳でもなく。
大丈夫だろうか?この会社、と思っていたら、大丈夫ではなかった…
公共インフラの使命をどうか再認識していただくきっかけにしていただければ、ありがたいのですが。
寺本名保美
(2014.02.17)
恨めしい雪
また雪です…
東京の話ではなくて、アメリカ東部の話。
12月の雇用統計が寒波の影響かどうか見極めたい、と言いながら、1月も雪、そして2月も雪。
1年の内「4分の1」が寒波では、これを「一時的な要因」と表現すべきかどうか、悩ましくなります。
今の米国の景気のエンジンが東海岸の都市部ではない、ということを加味すれば、あまり心配はしなくてもよいかもしれませんが、経済指標はしばらくすっきりしない数値が続くことを覚悟したほうがいいかもしれません。
それにしても、よく降ります…
これは東京の話。
電車が動いている内に早帰りしましょう。
寺本名保美
(2014.02.14)
変わっていく東京
オリンピックが決まり、都知事が決まって、築地市場の引っ越しがとうとう動き始めてしまうようです。
銀座から歌舞伎座を経て築地に向かうラインは、The Japan!という感じがしていて、商業的にも文化的にも貴重であると思うのですが、残念です。
今度の市場はお台場に近い埋め立て地。
お台場カジノと日本一の市場とのコラボレーション!?
どうせ景色が変わってしまうなら、これから100年誇れる変化であって欲しいと思うのです。
今は屋形船と観光船しか使っていない水路を再整備して、江戸時代さながらの、水上輸送を本格化する、なんていうのはどうですかね…
寺本名保美
(2014.02.13)
四半期報告シーズンの愚痴…
上手な運用は、エンジンとブレーキのバランスのよい運用。
下手な運用は、ブレーキの効きはよくても、エンジンの性能が悪い運用。
乗ってはいけない運用は、ブレーキが壊れている運用。
エンジンの性能が悪い運用は、乗ってみてしまうだけ、厄介です。
寺本名保美
(2014.02.12)
異常事態で垣間見る品性
都知事選もオリンピックも思い出さないぐらい、大雪の東京でした。
隣三軒両隣の雪かきを黙々としてくださっているお父さん。
選挙会場の中学に車で乗り付け雪にタイヤをとられて道を塞いだお兄さん。
異常な事態に遭遇すると、人の色々な部分が見えてくるものです。
異常な事態といえば、今の総合型年金基金の置かれている状況とそれを取り巻く人々…
あちらこちらの代議員会や理事会等に出席するにつれ、もし年金基金をリフォームするのなら「総幹事」という不思議な業態を絡ませずに運営できないものか、とつくづく思います。
制度設計・事務代行・年金数理人・受託信託・運用会社 が相互牽制しない仕組みの異常さが、目に余ります。
こういう時こそ、人として会社としての品性が問われるのですが。
寺本名保美
(2014.02.10)
都民の愚痴
驚くほど盛り上がらない、東京都知事選。
「だって、み~んな いやなんだもん」と小声でつぶやいてみる…
先週の大河ドラマで黒田官兵衛の「不意打ち戦略」を見た直後の、大阪市長辞任騒動。
「あほか?」と誰にも聞こえないようにつぶやいてみる…
本来我々の生活に直結し、最も身近であるはずの首長選が、なぜにこれほどむなしいのか。
東京だからなのか、大阪だからなのか、日本全国こんな感じなのか。
こんな選挙で、万が一株価が乱高下するようなことがあれば、むなしさは百倍に広がります。
まぁ愚痴っていてもしかたないので、選挙はいきますけど。
寺本名保美
(2014.02.07)
米国が凍ると世界が凍る
米国の寒波が世界経済を凍らせたか否か、今週末の雇用統計に注目が集まっています。
12月の想定外に悪い経済指標が、一時的なものなのか、それともトレンドの転換を意味するのかを確認したい、ということです。
現在発表されている昨年度の企業決算は想定以上によいと言われており、寒波襲来中の小売り売上高も何故か好調だったところを見ると、米国経済の好調さはまだ持続されているとみてもよいような気がします。
問題は、1月もしっかり寒波は居座っていたようなので、統計数値が12月より改善しているかどうかは定かではありません。
世界経済、自然に振らされる環境が続いています。
寺本名保美
(2014.02.06)
はた迷惑な日本戦略
昨年通して調子の悪かったものの年末近くになって元気を取り戻してきたマクロ系のヘッジファンドからは「日本戦略」とか「ジャパントレード」という言葉がよく出てきます。
簡単に言えば「円を売って日本株を買う」というキャリートレードです。
振り返ってみると、11月12月と妙に日経先物だけが買われ、いわゆるNT倍率(日経とTopixの乖離)が急拡大していたことも、これで説明がつきます。
ということで、昨日の市場。
新興国を含めた海外市場の「倍」下がった日本株。
利益確定売りに、遅れて乗ってきた人の損切りが加わって、逆スパイラルが起きたという感じでしょうか。
株式市場については、ほぼ10月末の水準にまで戻されましたが、10月末のドル円については98.34円ですので、まだかなりの円安水準にあります。
為替のポジションにまだ整理がついていないとみるならば、日本株の調整にはまだしばらく時間がかかるかもしれません。
いずれにしても、バタバタするのはヘッジファンドさんにお任せして、投資家はゆったりいきましょう。
寺本名保美
(2014.02.05)
あわてない あわてない ひとやすみ ひとやすみ (一休)
昨日の日米株価の終値あたりが、弊社のイールドカーブモデルによる理論値です。
上振れしていた部分が消え、ようやく株式の期待値がプラスに戻りました。
きっかけは何であれ、新興国からの資金還流や、アベノミクス効果といった、流動性にだけ依存した相場が一旦終了し、ここから先が実力ベースの市場展開となります。
だからこそ、値ごろ感での新興国投資は株式・債券・通貨を問わず避けるべきで、ドルは売ってはいけません。
年間で30%も上昇いていた株式市場。10%剥げたぐらいで狼狽する必要もありません。
慎重に、でも慌てずに、いきましょう。
寺本名保美
(2014.02.04)
セミナーお礼とエマージング市場
先週末は、大変お忙しい中、弊社のセミナーにご参加いただき、ありがとうございました。当日欠席がほぼ皆無、という無料セミナーとは思えない(笑)、大学生に見習わせたい出席率をいただき、心より感謝申し上げます。
問題の内容ですが、「バブルが起きるかもしれないですよ~」という楽しい話をしようと思っていたのですが、どういうわけか「エマージングバブルの崩壊」の話になってしまいました。
バブルといっても過去振り返ると色々あるわけで、歴史を遡って検証する作業を通して、今の崩壊のパターンが見えてきます。
今検証しなければいけないのは、1995年から2000年までの米国市場と1997年から98年までのエマージング危機との関係かもしれない、という話をしました。
もしよろしければ、皆様もこの時期のこと調べてみてください。
米国株式市場のバブルと新興国の崩壊が同時進行する、不思議な5年間です。
ということで、しばらくは調整局面が続くかもしれませんが、全体感としてはあまり心配していません。
寺本名保美
(2014.02.03)