リセット
波乱の3月が終わります。暦が変わると何事もなかったかのように、全てがリセットされれば良いのにと思ってしまいます。
緊張している内は抑制されている、政府や東電などへのバッシングもそろそろ本格化されてきました。
現実のリセットは無理でも、精神状態だけでも新たな気持ちで前向きに再スタートしたいと思います。
寺本名保美
(2011.03.31)
日本株応援団
この数日、日本の株価が上昇するとホットします。
もちろん、年度末までカウントダウンである中で、年金資産の痛みが少しでも軽減されることを願うのが一番の理由ではありますが、今回はもうひとつ、原発騒ぎの最中に急落した日本株を大量に買い増しした海外投資家の期待を裏切ることにならないように、という思いもあります。
日本の復興や、危機管理能力を信じ、割安であると判断をした投資家を失望させることだけは、金融に関わる一日本人として、どうしても避けたいと感じています。
足元のニュースフローは決してよくありません。ただ1年経って、あぁあの時は買場だったね、と笑える日が来るのを信じています。
寺本名保美
(2011.03.30)
お休みです
すみません。筆者お引っ越し中につき、本日はお休みです。
(2011.03.29)
実践
最近、プロの技術者が、見習いの新人君を使いこなす様、というのを観察する機会が頻繁にあり、とても参考になります。
結論からいえば、とにかく現場で1人で判断させる機会をできるだけ早くできるだけ沢山与えるしかないのだということが、よくわかります。
もちろんやらせる側に最終責任をとる勇気がなければ、そんなことはできませんし、一方で、その相手となるお客様にもそれなりのストレスが生じることはさけられない、ということも実感しました。
お客様のストレスを最小化できるかどうかは、新人を使う側のフォロー一つにかかっているので、そのフォローに掛かるエネルギーは自分で作業をした場合の何倍も掛かったりします。
さて、この経験を弊社でどういかしましょうか?
寺本名保美
(2011.03.28)
電力と事業債
事業債が荒れ模様です。
日本の事業債の中核であった電力債が波乱となったことで、市場全体が崩れてしまいました。
米国の事業債市場におけるクレジットアナリストという概念は、いみじくもスリーマイル島事件をきっかけとして大きく発展したと言われています。
今回の混乱が、せめて日本の事業債市場の多様性と健全な発展の一歩となってくれるのであるば、少しは救われるのですが…
寺本名保美
(2011.03.25)
伝えるということ
「正確に伝える」ということと「正確なことを伝える」ということとは、意味が違います。
緊急時において、メディアに求められることは、まず脚色なく「正確に」情報を伝えることです。
そこにある情報を「正確な」情報としようとする過程において、そこに主観の挿入や情報の混在がおき、情報は情報としての意味を持たなくなります。
発言をするにしても、文字を書くにしても、伝聞情報には「誰・何時・何処」を必ず明示すべきですし、そこに僅かでも自分の主観が混じるのであれば、そこは自分の意見であることが判るような表現を心がけるべきです。
ネット情報を否定するつもりはありませんが、匿名の情報への懐疑心を常に持つこと。実名で投稿するだけの確信がないのなら書かないことです。
このコラムの筆者プロフィールについては、これまでもリンクからみることが出来ていましたが、改めて身を正す意味を込めて署名をいれていくことにします。
あらためてよろしくお願いいたします。
【株式会社エー・エム・シー 寺本名保美】
(2011.03.24)
近くの親類より、遠くの他人?
ポルトガル情勢が悪化しています。
緊縮財政計画の決議において、野党の同意が得られないという見通しが高まっています。
先日、ポルトガルの首脳が、「財政再建という難題に国内で協力を得られないなら、外国に頼むしかない」と発言し、いよいよ緊急支援要請か?という憶測が市場を走りました。
「野党が協力してくれないなら、外国を頼むしかない」というフレーズは、今の日本でも使えそうだと思ってしまうのは、困ったものです。
日本の政治、そろそろ動け…
(2011.03.23)
ヘッジの怖さ
日本の株式市場にしても、為替市場にしても、震災以来の乱高下の多くの部分が、値段の変動にともなって自動的に行われる「ヘッジ」取引にの影響によるものであるように思います。
オプションのデルタヘッジと同様のスキームのものであれば、下落すればするだけ「売り注文」がかさみ、一定幅以上の上昇に転ずれば「買戻し注文」がかさみます。
今回のように大きな不確定要素が発生した時の鉄則は、「投げなければいけない買い」をしないこと、と、「買戻さなければいけない売り」をしないことです。
怖ければ、現金化で対応する。
買いたければ、何か別のリスクを外してから買う。
基本から外れず、余計なことはせず、政府の政策には逆らわない。
ついこの間のリーマンショックで皆が学んだことをもう一度思いだしてみませんか。
(2011.03.22)
祈り 願い 怒り
誰も言わないけれど。
福島から200キロ以上離れた東京からも自国民を避難させるほど放射線が怖いなら、今すぐ「原発」ではなく「原爆」の開発も保有も止めればよいではないですか。
風に乗って太平洋を渡る極々極々微量な放射線を恐れる国民が、核爆弾の保有に寛容であることの理由がわかりません。
どれ程遠い敵地とも、大気も海も繋がっているのです。
いの一番に日本からの待避勧告を出したフランスはリビアと戦争ですか…
日本のそして世界の大気の安全を死守すべく、文字通り命懸けで戦っている福島での努力を、どうぞ各国は無にしないで欲しいと、心から願い祈ります。
(2011.03.18)
異常警戒警報
バーレーンの非常事態宣言。リビアの英仏への挑発。ポルトガルの格下げ。おまけにみずほ銀行のシステム障害。
日本の地震と原発の話題がなければ、それだけで世界の株式市場を数%押し下げたであろう事象が頻発しています。
日本の政治家は比較的上手く立ち回っているものの、各国では舌禍も広がっています。
異常警戒警報発令中です。
(2011.03.17)
これも後遺症
今週は、弊社も「日中消灯」で業務をしています。
おかげさまで窓が大きいので、支障はありませんが、薄暗いとなんとなく気分も薄暗くなります。
こういう時は、むしろ外出していた方がよいのですが、外の花粉密度が異様に高い気がしています。
先週末からの揺れで、杉の花粉玉がゆっさゆっさと巻き上がっている様子が目に浮かびます。
こんなことを書いただけで、なんだか顔が痒くなってきました…
(2011.03.16)
内患外憂
昨日からの国内株式の下落は本日の午前中時点で既に13%に達しています。
95年の震災当時の下落幅が1ヶ月掛けて約20%ですから、今回の下げ幅の大きさがわかります。
明らかに、原発リスクに反応した外国人投資家の日本株売りが、市場の下げを牽引しています。
一方で、日本の震災に隠れて見えにくくなっている中東北アフリカ情勢は明らかに悪化しています。
また、昨日の海外の個別銘柄をみると、原発関連の工作機械や部品メーカーの下落幅も大きなものになりつつあります。
日本株のポジション調整一巡後の、外国株式動向にも注意が必要です。
(2011.03.15)
働くぞ!
どのようなお見舞いの言葉も、ただ言葉の軽さが強調されるだけで、何も書くことができません。
一つだけ思うことは、動ける人間は動きましょう。
働ける人間は働きましょう。
奇麗事ではなく、被災地の方々の復興には莫大な費用が掛かります。復興するまでの膨大な時間、被災地の方々が生活していくためにもお金が必要です。
働ける人間が稼がなければ、復興も生活もできません。
電力問題があり、都心も思うように動けないのも事実です。それでも経済活動をできるだけ止めないことは、とても重要なことなのではないかと思っています。
落ち込んでいる暇はありません。
(2011.03.14)
ガバメントシャットダウン?
今たまたま外出先で国会中継をみていますが…
菅総理も外国籍の方からの献金を認めています。
この問題、「第二の年金未納問題」になりそうな、嫌な予感がします。
日本の国政、本当に一回止まるかも…
(2011.03.11)
時間だけがたつ
中東と原油に押されて、ニュース性がやや落ちていますが、欧州の債務問題は、間断なく継続中です。
これから続々と行われる、各国の国債のリファイナンスの一環として、昨日はポルトガル国債の入札が行われました。
一応無事入札は済んだものの、金利の上昇傾向は変わりありません。
依然として、問題各国は自力調達は可能だと主張し、欧州中銀サイドは、救済資金の受入を要求する、というネジレ構造に変化はなく、このせめぎ合いが、市場心理の不安定化を増長させている構造にも変化はありません。
時間の経過が、状況を好転させていないように見えるのが、気がかりです。
(2011.03.10)
本音?
「米アイカーン氏のファンド、顧客に資産返還へ-危機に「責任」負えず-過去2年間の急激な相場上昇と景気見通しに対する現在の懸念、このところの中東の政治的緊張の高まりを考えると、次に市場の危機が到来した際、出資者に責任を負いたいとは思わない .
- bloomberg」
だそうです。
このファンドやこの方がどうである、ということではなく、このように思っている人は、たぶんそれほど少なくはない、気がしています。
ファンド運用者・機関投資家双方に2008年の痛みはまだ残っている中で、ここから予想される波乱のマグニチュードを、受け止める自信がない、というのは、多くの人々の本音に近いかもしれません。
もちろん、2年前の短期記憶など、とっくに消滅している人々も沢山いそうですが。
(2011.03.09)
…
今朝、ダッシュしていたら、見事に転びました…
転んだ足腰の衰えを嘆くべきか、擦り傷一つなく転がった機敏さを喜ぶべきか、微妙なのですが…
いずれにしても、転んだ弾みで脳ミソ落としたので、今日の思いつきはこの辺で…
(2011.03.08)
誰のための総幹事
弊社は年金コンサルティング会社の中でも、比較的「総幹事」さんとは協調路線をとってきた方だと思っています。推奨アクティブファンドを厳格に固定せず、年金事務局と総幹事の信託や生保との信頼関係を尊重して、信託銀行や生命保険会社のアクティブファンドもできるだけ使用するように工夫してきたつもりです。
それでも、昨今の「総幹事」会社の、自己中心的言動は、目に余るものがあります。
詳細は避けますが、年金基金の財政状況の改善より、自分達の運用報酬の増加しか考えない信託・生保に出会うことの多いこと多いこと。
昔からだと言われるかもしれませんが、ここ1-2年この傾向に明らかに拍車が掛かっています。
自分達の運用や企画力の結果としての受託資産の減少を、総幹事としての立場を振りかざして死守するようなことは、お願いですから止めにしませんか。
委託先の発展あっての「総幹事」であることの意味を、もう一度考えてみて欲しいと心から思います。
(2011.03.07)
もしも私が王様なら…
もし私が中東のどこかの国の王族だったら、エジプト争乱が始まった時点で、財産をまず国外に移し、国外の財産を少しでも換金性の高い資産に移し、こそこそと現金化して、どこかの土の下にでも埋めておくでしょう…
最近、株式市場の変動がなんとなく歪んでいる気がします。
とりたてた意味もなく、急落する市場や、急反発する市場が、順番に出入りします。
お金はグルグル回りながら、今のところは、各地域で最も流動性の高いブルーチップの株式市場と国債とでキャッチボールをしているようにも見えます。
実際のところ何が起きているかは判りません。少し不気味です。
(2011.03.04)
ユルユルと
3月3日。桃の節句です。
近くの公園で、いつも2月中旬に「梅祭り」というのをしていて、毎年なんとはなく、「梅」や「桃」を意識して春を感じていたのですが、今年は気づく間もなく3月突入…
こういう何気ない日常に意識が向かない時は、往々にして大事なことも忘れていることが多く、自戒しないといけません。
気温は低いものの、東京の空の風景はすっかり春めいてきました。
心身ともに一旦緩めて、少し余裕を持たせなければと思っています。
(2011.03.03)
天地がひっくり返る大騒ぎ?
日本と同様に議会がねじれている米国で、今月4日に暫定予算が失効し、政府機関が閉鎖する懸念が高まっていました。とりあえず2週間のつなぎ予算が可決されましたが、以前1995年のクリントン政権以来の「Government shutdown 政府閉鎖」が起きる可能性があります。この場合、緊急性がないと判断される政府サービスは全て停止となり、社会保障給付等も停止となる場合もあります。
とはいえ、米国は1990年代まで5年おきぐらいに、この政府閉鎖を経験しており、国内的にも国際的にもそれほど大きな衝撃を与える事象ではありません。
一方で、日本です。
米国のように一時的に予算が止って行政サービスが停止したら、日本ではどのような反応が起きるのでしょう?
「日本もようやくアメリカ並になったか…」と感慨にふける間もなく?、天地がひっくり返るような大騒ぎになるのはと想像に難くありません。
国民が「国」というものを意識するのには、一つの刺激ではあるとは思いますが…
(2011.03.02)
誰のための知事?
東京都知事候補が色々と出揃ってきているらしく、各党にとっては重要な問題らしい、のですが、東京都民として、ほとんど盛り上がっていません。
東京から日本を変える、とか言われても、経営を都政に持ち込みます、とか言われても、なんだか誰も都民のことなんか考えていなくて、単なる実験台か、国にモノを言うための演壇、ぐらいにしか思っていないような気がしているからかもしれません。
都民の暮らしって、誰か真剣に考えているのだろうか?
地方と比べれば恵まれているからほっとけばよいのだろうか?
でも、日本の玄関、それなりに景観にもインフラにも、統一性を持った政策が必要なのではないだろうか?
日本の首都。どういう街にしたいのか?そういえば、前回の都知事選で石原さんに敗北した黒川紀章さんが、そんな話をしていましたけ…
(2011.03.01)