三文芝居?
出入りの大手宅急便会社から突然電話があり、「もし消費税が7%になったらば、送料を2%値上げさせていただきます」と宣言されました。
消費税7%って何?????
特定財源の話に世間の目を集中させながら、水面下では消費税議論の根回しが既に始まっているということでしょうか?
民主党のせいで「撤廃させられた」道路特定財源の穴埋めのため、消費税を「引き上げざるを得なかった」という「三文芝居をうとう」などと、まさか思ってはいませんよね?自民党さん。
(2008.03.31)
無作為の罪
企業が二桁増益で株価が50%上昇しても、消費者物価がマイナスだから利上げができなかった日銀。
消費者物価が1%も上がったのに景気と株価の後退局面にぶつかり利上げできない日銀。
この巡り合わせの悪さは単なる運の悪さではありません。これだけ経済環境の振幅が激しい中、何もできない中央銀行の存在意義を疑います。
90年代の日本のバブル崩壊の後、日銀は自らの「無作為の罪」を猛省したのではなかったのでしょうか?
日本の過去から米国は学べ、と偉そうなことをいう前に、日本自身は何を学んだのか、我が身を振り返る必要がありそうです。
(2008.03.28)
数字はミクロ、影響はマクロ
昨日、東京の金利市場で長短金利が逆転したということが報道されています。
長短金利逆転は景気後退のシグナルです、などというのん気なコメントは横に置いておいて、3月末越えの資金需給の「逼迫」というより「切迫」さを表しているという意味で、大変に大きな事件です。
アメリカだけでなく、世界各国でお金が回らなくなっています。
昨日の米国の下げは、バイアウトファンドの資金繰りで大きな買収案件が座礁するという懸念がでたからです。
遠く南アフリカで流動性緩和についての議論が始まり、英国は利下げの準備に入ったといわれています。
通常0.5%の短期金利が1.5%になってしまったということは、日本もまた流動性危機から無関係ではいられないということを端的に表していると見るべきでしょう。
(2008.03.27)
オリンピックへの道
アテネオリンピックの前も、競技場の建設が間に合わないかも?という話はあり、無事開会式を迎えられるのか心配したものの、結局何事もなく無事終わりました。
という記憶があるので、北京オリンピックも最終的にはそれこそ国家の威信にかけ、成功裏に終わるのだろうと、思ってはいます。
思ってはいるのですが、遠くの方からなにやら灰色の雷雲が近づいてきているようで、「どうにか8月までお天気持ってくれればいいけど…」と空を見上げて呟いてみたくなります。
株が下がり不景気風が吹いて、世の中全体がイライラしています。
日本だけでなく各国とも政府首脳に調整能力が欠けています。
「オリンピックを政治的交渉に使うのは間違っている」という中国首脳のいうことは正しい。とはいうものの、「今更貴方に正論を言われたくない」と思ってしまう人は世界中に沢山いそうです。
オリンピックへの道は遠く厳しいのダ!
(2008.03.26)
桜の一分咲
皇居の桜が一分咲です。
つぼみが赤く膨らんで、霞のように見える今頃の桜並木が、私は一番好きです。
「これから咲くぞ!」というエネルギーを感じるからかもしれません。
今の金融市場は花が散って、種を作っている最中です。
これから種が地中に落ち、次の春を待って、芽を出し、蕾を膨らませるのには、まだまだ時間と沢山の養分が必要です。
金融市場に充分なエネルギーが溜まるまで、投資家は辛抱強く、水やりを続けるしかありません。
(2008.03.25)
大本営発表?
このコラムはリスク喚起を目的としていることもあり、やや悲観的過ぎるかもしれませんが、一般の新聞報道などは現在の金融情勢についてあまりにも楽観的過ぎるのではないでしょうか。
相場が下がっている時に暗い話をしても、読者には受けが悪いのはわかりますが、事実は事実として伝える必要があるでしょう。
何時までも大本営発表をしている、日銀や政府に足並みを揃えているのでは、マスコミの存在意義が疑われます。
世界の金融市場全体が抱える危機感を日本だけが共有できていないように感じるのは、情報が正確に伝わっていないからなのではないかとも思います。
(2008.03.24)
何か隠れてる?
一昨年アマランスというヘッジファンドが破綻した時、破綻が決定する1週間ぐらい前から、転換社債や商品市場などに、非常に幅広い売り物がでたといわれています。
今年の1月22日、ソシエテジェネラルの巨額損失が公表される前の数日、金融市場が理解不能な売り物に振り回されたのは、記憶に新しいところです。
一連の流れを分断するような、唐突な売買が市場に見られたときは、なにか大きなトラブルが潜在していると思った方がよい、というのがこの数年で市場から学んだことの一つといえるでしょう。
この二日間の商品市場の急落。果たして単なる利食い売りでしょうか?
(2008.03.21)
ためいき
既に起きてしまった米国の金融危機の今後を、どう予想したところでもはや意味はない。
日銀総裁人事についても、もはや興味はない。
商品市場の先行きは、どれほどもっともらしい理由があろうとバブルはバブル。破裂するまで行くしかない。
目下一番の心配は、アジア市場の不安定化。株式だけではなく、国債のクレジットスプレッドの拡大や通貨の下落。そして政治の不安定化。
アジア経済の中心にあるはずの日本には「要」がない。
(2008.03.19)
温泉に行こう!
来週末に温泉にでも行こうと、インターネットで検索をしてみました。
春休み中の週末なので、予約は厳しいかと思いきや、結構空きがあるものです。
円高で海外もいいですが、春はやっぱり日本でしょう!
温泉宿の経営は相変わらず厳しいと聞きます。微力ながら内需貢献してみようと思います。
(2008.03.18)
証券会社の擬似与信
週末から今日までのベアスターンズに対する救済劇のメッセージは、「絶対に破綻処理はさせない」というものです。
単純な株式や債券の仲介者としての証券会社であれば、破綻処理はそれほど煩雑なものではないでしょう。
しかし現在の米国証券会社の担ってきた役割は、複雑なスワップ契約の契約当事者であり、ヘッジファンドに対する資金提供者です。
これはまさに、与信業務そのものであり、本来は証券会社ではなく銀行業務の範疇に入るものです。
今回の混乱は、プライムブローカーやスワップのマーケットメーカーとして、証券会社が入るべきではない「与信」の世界に深入りしたことが招いた災いと見ることもできます。
こうした証券市場経由の「擬似与信」を抱えている金融機関は、決して米国の証券会社には限りません。
欧州は米国のように銀行と証券が分離していない分だけ、問題はかえって複雑かもしれません。
今回のベアの救済は、これから始まる金融大リストラの幕開けに過ぎないと思っています。
(2008.03.17)
時差が重なる
中国の国内株式市場の調整が長引いています。
世界的なサブプライムに影響をされているという部分より、中国政府による意図的な金融引き締めの効果が、ジワジワと出てきているのかもしれません。
一般的に金融政策の効果は1年半から2年遅れで、実体経済に影響を与えるといわれています。
米国の場合はまさに利上げ停止から1年半後に、不動産市場の調整がはじまり、その1年後に株価が壊れました。
中国経済だけは、例外となるのかどうか。
オリンピック景気の終了と金融引き締め効果が重なるのが、一番怖いシナリオです。
(2008.03.14)
身勝手な投資
昔々ある国の王様が、将来の飢饉に備えて、国中の穀物を買占めたところ、穀物価格が急騰して、今の国民が餓死してしまいました、とさ。
年金資金が自らの規模も考えず、我先にと商品指数に投資するということは、将来のインフレに備えて、今のインフレを加速しているだけだということに、気付くべきです。
物語の王様の場合は、いつの日か蓄えた穀物を実際に消費するかもしれませんが、年金資金の先物買いは実際には食べもしない食料を値上がり益狙いで買占めているだけです。こんなことを続けていると、その内本当に年金のせいで餓死する人々が地球上に出てきます。
人道的な経済活動を企業に声高に求めるのであれば、地球規模の人道的見地から、自らの投資行動も規制すべきなのではないかと強く思います。
(2008.03.13)
金融の内憂外患
都民の立場から言えば、今ここで熱弁をふるっている都議の皆さんには、この銀行の設立時点でもっと真剣に反対して欲しかったものです。
そもそも誰が悪いかって、「この銀行」や「あの銀行」に安易に銀行免許を与えた金融当局が一番悪い。
それはさておき、当社のような零細企業にいると、あの当時中小企業ローン拡大に血眼になっていたのは、東京都の銀行だけではないということを知っています。
新銀行東京と同じような「ノリ」で、ビジネスローンのダイレクトメールを大量配布していた同業他社は、どこも似たり寄ったりの惨状のはずです。唯一違うのは、ビジネスモデルが単一ではなく多少のリスク分散が行われていたため、今のところ致命傷にはなっていないということぐらいでしょう。
金融システムは内憂外患です。
(2008.03.12)
ヘッジファンドと金融不況
金融機関が融資を引上げる、貸し剥しには、二種類あります。
一つは、貸出先の状況の悪化が進行していると判断した時、財産保全の目的で資金を回収する場合。
もう一つは、金融機関自身の体力が毀損しリスク許容度が低下した時、融資残高の絶対額を減少させることを目的とし資金を回収する場合。
性質が悪いのは、言うまでもなく後者の方で、後者の貸し剥しを起因とする景況感の悪化を「金融不況」と称します。
で、今のヘッジファンド業界は、まさしく金融不況の域に入りつつあるわけで、体力のなくなった銀行や証券会社からのレバレッジ資金の返還要求に各ファンドとも四苦八苦しています。
しばらくは、金融機関にお金を返さなくてはいけないファンドの換金売りに、どの市場も振り回されそうな雰囲気です。
(2008.03.11)
劇薬
1月に最悪な一ヶ月を過ごしたヘッジファンドの2月は、収益率だけを見れば、多少は安定したように見えます。
ただ、収益をあげている戦略が、株式やクレジットをショートしているものや、商品指数を買っているなどトレンド追随型に偏っているのは、健全なヘッジファンドの収益環境とは程遠いものです。
米国の金融市場の危機は日増しに深まっています。危機の深刻度が増せば増すほど、政府や金融当局による劇薬投与の可能性も高まります。
一時的にせよ、何らかの劇薬が米国の金融市場に投与された時、今のショート戦略やトレンド追随戦略は、大きなダメージを受けます。
現在、二桁の収益をあげているような戦略には、むしろ注意が必要かもしれません。
(2008.03.10)
移動中につき
すみません。空中散歩中につき、思いつきはお休みです。
(2008.03.07)
通貨安での時間稼ぎ
ロンドンのタクシーの運転手さんが、NYに空のトランクを二つ持って、買出しに行く、という話が出てくるほど、今のドルは安いようです。
サブプライムショックで住宅投資が痛んでいるにも関わらず、米国での小売売り上げ等の消費関連の数値が思ったほど悪くないのは、ドル安メリットもあるのかもしれません。
同じことが日本にも言えるはずで、今円高になることは輸出に厳しいだけでなく、せっかく根付いてきた日本観光にとってもデメリットになります。
国内で成長路線がとれない国の経済は、とりあえず通貨安で時間を稼ぐしかありません。これ以上為替が暴れないことを祈ります。
(2008.03.06)
あまりに環境が悪くて…
最近、夢の中で相場が動きます…
NY市場の株式の終値とか、為替レートとか、クレジット関連ニュースが、夢の中で現在進行します。
先日とうとう、この「思いつき」を夢の中で書いていました。
大丈夫かな?私。
(2008.03.05)
SWFと世論の成熟
平成19年度の年金産運用は、公的・私的を問わず、マイナスリターンが確定してしまったようです。
平成13年から15年までの3年連続マイナスの後、3年連続のプラスとなっていたものの、そうそうよいことは続かないということです。
運用は山あり谷ありです。
ところで、もしこれが100兆円の国家ファンドだったとしましょう。年間で6%のマイナスリターンをなったとすると6兆円の評価損となります。このほかに少なくても年間0.5%程度、つまり5000億円程度の運用報酬が掛かります。
逆に6%のプラス収益だったとします。もしファンドマネージャーに極一般的な成功報酬を支払ったとすろと、利益6兆円の1%として600億円の報酬を支払うことになります。
兆円単位の評価損の増減や、百億千億円単位の支払い金額の実額に、一般世論はついていけるのでしょうか?
今年度の年金運用利回りのマイナス結果について、マスコミ・世論がどれだけ大人の対応ができるか。SWF導入の是非を考える格好の材料となるかもしれません。
(2008.03.04)
本日の罵詈雑言
やる気はあるが能力のない政治家と、能力はあるがやる気のない官僚のどちらがましか?
やる気のある無能者と有能な怠け者だらけの会社の社長に決断力も調整力もなかったとしたら、その会社の株式が売られる以前にその会社は倒産しているでしょう。
世界の金融システムが瓦解の危機にあるこの瞬間、日銀総裁人事ひとつ仕切れないようなら、総理大臣なんてやめちゃえ!
以上、本日の罵詈雑言でした。
(2008.03.03)